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出産後の注意点

 出産後の注意点

 ●悪露について

悪露とは、胎盤がはがれた後の内壁からの出血に、組織の脱落したものや卵膜の残り、頸管や腟の分泌物などが混じって排出されるもののことです。

 [悪露の日数による変化]

出産後3日目頃までは、暗赤色で量も多いのですが、次第に色が薄く 量も減っていくのが一般的です。

*産後3日目頃‥暗赤色/多い

*産後4~7日目頃‥褐色/減少

*産後8~10日目頃‥黄色っぽい/更に減少

*産後25~30日目頃‥なし/なし

出産後、10日を過ぎても血の混じった赤い色をしているようなら注意して下さい。

子宮の収縮が不十分なために子宮の回復が遅れてるわけです。

 分娩時に微弱陣痛だった人、帝王切開だった人などは起こりやすいので十分に安静と休養をとるように心がけてください。

●出産後の高熱

[産褥熱]

 産後2,3日したころ、突然震えがきて38度から39度の高熱があったら産褥熱かもしれません。

分娩の際子宮壁や膣壁にできた無数の傷に細菌が入り化膿をおこすものですが、難産だっためおこりやすいということではありません。

抗生剤の投与を受けて安静し、休養してください。

 [腎盂腎炎]

腸菌などの細菌が腎臓に入って繁殖してしまうものを腎盂腎炎といい、寒気やふるえがあった後 40度もの高熱が出て上がったり下がったりしたらこの病気が疑われます。

抗生剤の投与を受けて安静にし、痛む部分(腎臓あたり)に湿布をすると楽になります。

 水分を十分に取ることを心がけ、細菌が完全になくなるまで医師の指導に従うことが大切になります。

 ●産後の排尿について

 [排尿痛]

尿の回数が増え、一回の量が少なくて排尿時に痛むようなら膀胱炎が考えられます。

 膀胱は産道と隣り合っている為、出産時の圧迫で粘膜に傷がつきやすくなっています。

抗生剤での治療になりますが、排尿をがまんしないで、悪露の手当てをきちんとして尿道の入り口付近を清潔に保つことが、予防になります。

 [尿タンパク]

妊娠中毒症があった人で産後の尿検査の時にも 尿タンパクがみられ、むくみや高血圧の症状が続いている場合は、妊娠中毒症後遺症が考えられます。

 痛みなどの自覚症状はなく、尿検査でしか発見されないので見過ごしてしまいやすいです。

放置してしまうと次回の妊娠の際に重度の妊娠中毒症になったり、高血圧症や慢性腎炎を引き起こしてしまうおそれがあるので、産後の尿検査は必ず受け、治療していくことが大事です。

食事制限をされた場合はきちんと守り、赤ちゃんのお世話や家事はできるだけ家族に手伝ってもらい、安静時間を持つことを心がけましょう。

 ●乳頭の傷と乳房の腫れについて

 [乳頭の傷]

赤ちゃんの吸う力が強かったりすると、乳頭に傷がつきやすく、痛くてお乳があげられないこともあります。

 その際の授乳には、乳頭帽(乳首を保護するゴム製の器具)を使うか、搾乳器や手でしぼったお乳を哺乳瓶で与えます。

 飲ませた後は乳首を消毒しておきます。

乳頭の傷口から細菌が入って乳腺炎になるおそれもありますので、早めに医師に相談しましょう。

 [乳房の腫れ]

乳房が赤く腫れて硬くなり、熱をもったような感じで痛みがあり、ひどい場合は寒気や38度以上の熱が出ることもあります。

これを乳腺炎といいます。

乳首にできた傷口から細菌が入ったり、乳腺に乳汁がたまってしまった為に起こる炎症です。

 軽症の場合、抗生剤の投与と残乳をしぼった後 冷湿布をします。

乳腺炎の予防として、授乳の前後に手・乳房・乳首を消毒し、清潔なブラジャーを使用しましょう。

 また、母乳パットをこまめに取り替え、授乳後は残乳をよくしぼり乳房をからにするなどを心がけましょう。

 ●マタニティーブルーについて

退院後は 赤ちゃんのお世話や家事を一人で全部背負い込もうとはしないで、旦那様の手を借りましょう。

実母や義母に赤ちゃんを見ててもらって、少しの間表へ出て散歩やお買い物へ行くなどして、外の空気に触れると気分が良くなります。

また、友人と電話やメール、家に招くなどして おしゃべりを楽しむのも気分転換になります。

 ただ、いつまでも気分が晴れず、イライラしたり涙がでたり 憂鬱な気分でいるようなら、一人で悩まないで かかりつけの医師や精神科の専門医に相談しましょう。

マタニティーブルーはほとんどの人が経験することです。

精神科にかかることを重大事に考えすぎないで、気軽に受診しましょう。  

 ●産後の生活について

 [産後の食生活]

出産によって消耗した体力を回復させ、授乳に備える為には十分な栄養が必要になります。

食事量を多くしすぎず、栄養価の高い食事をとることが大切です。

 油っこい物は母乳に粘りが出てしまい、乳管をつまりやすくしてしまうので控えましょう。

母乳の出を良くする為には、水分を多く取ることが大切ですが、お酒やコーヒーなどは、 多く取りすぎると母乳に出てしまうので、ほどほどにしましょう。

[産後の性生活]

最初のうちは、腟壁を傷つけないように激しい動きは控え、結合の浅い体位にし、無理な体位はさけるようにしましょう。

 痛みを感じたり、会陰のあたりに違和感を感じることがありますが、多くは精神的なもので、何回か行為をするうちに自然に戻ります。

 しかし、痛みが長引く時やいつまでも違和感が残るような時には、炎症を起こしている場合もありますので、医師に相談しましょう。

また、授乳中でも妊娠は可能ですので、きちんと家族計画を立てるのが大切です。

月経の始まりには個人差があり、産後1ヵ月で始まる人もいれば、1年も月経がなかったという人もいます。

 しかし、排卵は月経よりも約2週間以前に起こるので、産後一度も月経がこないうちに妊娠する可能性も出てきます。

●母乳とタバコの関係

タバコの中のニコチンが血管を収縮させる為、母乳の出が悪くなります。

タバコを吸った母体の母乳には、血液中の約3倍に濃縮されたニコチンが含まれている為、ニコチン中毒になってしまっている新生児もいます。

知能や発達の遅れなどの発育にも影響したり、夜泣きがひどい・急に不機嫌になる・食欲低下などといった症状を表す場もあります。

 赤ちゃんの誤飲防止や自分自身の体の為にも禁煙すべきですが、どうしても辞められない場合には、母乳はやめてミルクを与えましょう。

また、赤ちゃんのいる部屋や側で吸わないようにする、換気を良くするなどの対策をとり、気を付けましょう。